【語彙力アップ】仕事で使える慣用句を例文付きで紹介

語彙力

仕事の場面で「状況」を的確に伝える表現集

仕事では、
「率直に言うと角が立つ」、
「正直に言うと重くなりすぎる」、
そんな場面が少なくありません。

そこで役立つのが慣用句です。
慣用句は、状況を何かに例えて伝える表現なので、
感情を抑えつつ、判断の迷い・立場の苦しさ・行き詰まりを共有できます。

本記事では、
仕事で使える慣用句を
系統別・意味・例文付きで紹介します。

判断が鈍る時|決断できない状況を伝える慣用句

判断が難しい場面では、
「迷っている」と直接言うより、比喩で表現する方が納得感が出ます。

使うときの注意点
迷いだけで終わらず、「次にどう動くか」を添えると前向きに聞こえます。

  1. 二の足を踏む
    意味:ためらって前に進めない
    例文:リスクを考えると、どうしても二の足を踏んでしまいます。
  2. 後ろ髪を引かれる
    意味:未練が残り決断できない
    例文:後ろ髪を引かれる思いはありますが、方向性は固めます。
  3. 煮え切らない
    意味:態度や判断がはっきりしない
    例文:現時点では判断が煮え切らない状況です。
  4. 踏ん切りがつかない
    意味:決断する覚悟ができない
    例文:条件面で踏ん切りがついていません。
  5. 決めあぐねる
    意味:なかなか結論を出せない
    例文:影響が大きく、判断を決めあぐねています。
  6. 腰が引ける
    意味:消極的になる
    例文:リスクを意識しすぎて腰が引けています。
  7. 岐路に立つ
    意味:重要な選択を迫られている
    例文:現在、事業の方向性について岐路に立っています。
  8. 足並みが乱れる
    意味:方針や考えがそろわなくなる
    例文:追加情報により、関係者の足並みが乱れています。
  9. 舵を切れない
    意味:進む方向を決められない
    例文:方向性は見えていますが、現状ではまだ舵を切れません。
  10. 出口が見えない
    意味:解決の糸口が分からない
    例文:条件が複雑で、現時点では出口が見えない状況です。

立場が苦しい時|板挟み・責任が重い場面

感情を前に出さず、
「置かれている状況」を説明するための慣用句です。

使うときの注意点
愚痴に聞こえないよう、事実ベースで使うのがポイントです。

  1. 板挟みになる
    意味:相反する立場の間で苦しむ
    例文:現場と上層部の間で板挟みになっています。
  2. 肩身が狭い
    意味:居心地が悪い
    例文:今回の件で、正直少し肩身が狭い状況です。
  3. 首が回らない
    意味:余裕がなく対処できない
    例文:人手不足で首が回らない状態です。
  4. 分が悪い
    意味:条件や形勢が不利
    例文:この条件では、こちらは分が悪いですね。
  5. 旗色が悪い
    意味:状況が不利
    例文:現状だと、この案は旗色が悪いです。
  6. 四面楚歌
    意味:周囲に味方がいない状態
    例文:調整が難航し、四面楚歌の状況です。
  7. 矢面に立つ
    意味:批判や責任を一身に受ける
    例文:今回は担当課が矢面に立つ形になります。
  8. 立つ瀬がない
    意味:弁解の余地がない
    例文:結果が出ず、立つ瀬がありません。
  9. 泥をかぶる
    意味:他人の失敗の責任まで引き受ける
    例文:今回はこちらで泥をかぶることになります。
  10. 首の皮一枚つながる
    意味:ぎりぎりの状態で持ちこたえる
    例文:現状は首の皮一枚つながっています。

水面下・調整系|表に出さず物事をまとめる

正式決定前の調整や、問題の火消しで使える表現です。

使うときの注意点
対外的な場では、言い換えも検討しましょう。

  1. 水面下で動く
    意味:表に出さず進める
    例文:詳細は水面下で調整しています。
  2. 根回しをする
    意味:事前に関係者と調整する
    例文:正式提案の前に根回ししておきます。
  3. 落としどころを探る
    意味:妥協点を見つける
    例文:双方の意見を踏まえ、落としどころを探っています。
  4. 話を丸める
    意味:穏便にまとめる
    例文:今回は話を丸める方向で進めます。
  5. 口を濁す
    意味:はっきり言わない
    例文:詳細については口を濁しました。
  6. 腹芸で進める
    意味:本音を表に出さず進める
    例文:この件は腹芸で進めざるを得ません。
  7. 顔を立てる
    意味:相手の立場を尊重する
    例文:相手の顔を立てた形で進めましょう。
  8. 手打ちにする
    意味:争いに区切りをつける
    例文:条件面では折り合いがつき、ここで手打ちにします。
  9. 火消しに回る
    意味:問題拡大を防ぐため動く
    例文:混乱を避けるため、こちらが火消しに回ります。
  10. 水面下で片を付ける
    意味:表に出さず処理を終える
    例文:大事になる前に、水面下で片を付けます。

交渉・駆け引き系|主導権・力関係を示す

直接的な言い方を避けつつ、
力関係や駆け引きを表現できます。

  1. 足元を見られる
    意味:弱みにつけ込まれる
    例文:譲りすぎると足元を見られます。
  2. 主導権を握る
    意味:有利な立場に立つ
    例文:初動で主導権を握りたいです。
  3. 一枚上手
    意味:相手の方が交渉上手
    例文:先方は一枚上手でした。
  4. 手の内を明かす
    意味:考えをすべて出す
    例文:この段階で手の内は明かせません。
  5. 出方を見る
    意味:相手の行動を待つ
    例文:まずは相手の出方を見ましょう。
  6. 揚げ足を取る
    意味:小さなミスを責める
    例文:揚げ足を取られないよう注意します。
  7. 一歩も引かない
    意味:妥協しない
    例文:この条件については一歩も引けません。
  8. 矛を収める
    意味:争いをやめる
    例文:ここで矛を収める判断も必要です。
  9. 駆け引きに出る
    意味:戦略的に動く
    例文:この局面では駆け引きに出ます。
  10. 攻めの姿勢に出る
    意味:主導的・積極的な態度を取る
    例文:今回は条件面で攻めの姿勢に出ます。

慣用句が豊富になると、言い回しに幅が出て状況説明がスムーズになりますが、

説明そのものの構成力や伝え方の組立てをさらに高めたい場合は、

👉 「説明が上手い人が無意識に使っている接続語」 も読んでおくと、表現力がぐっと深まります。


状況悪化・行き詰まり系|うまくいかない現状を共有する

問題があることを、
感情的にならずに伝えるための慣用句です。

  1. 暗礁に乗り上げる
    意味:計画が行き詰まる
    例文:予算面の問題で計画が暗礁に乗り上げています。
  2. 手詰まりになる
    意味:これ以上打つ手がない
    例文:現行制度では手詰まりです。
  3. 万策尽きる
    意味:あらゆる手段を尽くす
    例文:現状では万策尽きています。
  4. 八方塞がり
    意味:解決策が見えない
    例文:関係者が多く、八方塞がりです。
  5. 打つ手がない
    意味:有効策がない
    例文:現時点では打つ手がありません。
  6. 行き詰まる
    意味:前に進めなくなる
    例文:調整が行き詰まっています。
  7. 雲行きが怪しい
    意味:状況が悪化しそう
    例文:最近、雲行きが怪しいですね。
  8. 足踏み状態
    意味:進展しない
    例文:現在は足踏み状態が続いています。
  9. 袋小路に入る
    意味:進む道がなくなる
    例文:制度上の制約で議論が袋小路に入っています。
  10. 収拾がつかない
    意味:混乱してまとめられない
    例文:意見が錯綜し、収拾がつきません。

まとめ|慣用句は「状況説明」を助ける言葉

慣用句は、感情をぶつけるための言葉ではなく、
状況を整理し、相手に伝えるための道具です。

判断の迷い、立場の苦しさ、調整の難しさ、
そうした言いにくい状況を、
比喩を通して共有できるのが慣用句の強みです。


まずは「これなら使えそう」と思ったものを一つ選び、
会議や文章で意識して使ってみてください。

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