「営繕って正直きついの?」
建築職公務員を目指している方の中には、そんな不安を感じて検索している方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、営繕業務は楽な仕事ではありません。
工事が重なる時期は残業も増え、休日に業者から連絡が来ることもあります。
ただし、営繕の“きつさ”はブラック労働とは少し性質が違います。
この記事では、営繕業務が「きつい」と言われる理由、実際の残業時間、向いている人の特徴まで、経験ベースで解説します。
この記事は、建築職公務員の仕事全体を整理した
まとめページの一部です。 建築職公務員とは?仕事内容・実務・資格をまとめて解説【総合ガイド】建築職公務員とはどんな仕事なのか?建築審査・営繕・まちづくりの仕事内容から、やりがい・つらい点、建築士や適判資格の必要性まで、実務目線でまとめて解説します。
営繕業務とは?まずは仕事内容を整理
営繕部門は、市役所や学校、公民館、消防署などの公共施設の設計・工事・修繕を担当する部署です。
主な業務は次の3つです。
- 工事の進行管理
- 設計図書の確認
- 経年劣化による修繕対応
つまり、建築職の中でも「一番建築らしい部署」と言えます。
では、なぜ「営繕 きつい」と言われるのでしょうか。
営繕がきついと言われる3つの理由
① 書類確認の量がとにかく多い
工事が始まると、業者から大量の施工計画書や材料承認書が提出されます。
図面枚数は大規模工事なら100枚超え。
検査前には工事書類が山積みになります。
営繕の仕事は「現場仕事」のイメージがありますが、実際は7割近くが書類確認業務です。
こうした積み重ねが、営繕はきついと感じる原因の一つになっています。
② 突発対応が多い
・壁を解体したら想定外の構造だった
・外壁が落下した
・雨漏りが発生した
こうした事態が起きると、すぐに現場確認へ向かいます。
事務作業を中断しなければならないため、仕事がどんどん後ろ倒しになります。
「自分のペースで進めにくい」のが、営繕のきついところです。
③ 休日にも連絡が来ることがある
工事は土日に行われることもあります。
事故や図面との相違があれば、休日でも業者から連絡が入ります。
常に工事が頭の片隅にある状態になるため、精神的に完全オフになりづらいです。
これを「きつい」と感じる人は少なくありません。
実際の残業時間はどのくらい?
私が営繕業務を担当していたときの平均残業時間は月30時間程度でした。
忙しい時期は月50時間ほど。
落ち着く時期は月10時間程度です。
特に忙しいのは、
・10月〜11月(完了検査前)
・1月〜2月(完了検査+次年度準備)
工事書類の確認量が膨大になり、一気に業務が集中します。
ただし、民間ゼネコンのように毎月80時間超えという状況ではありません。
営繕はブラックなのか?
結論として、営繕はブラックとは言い切れません。
残業はありますが、上限管理はされます。
給与は公務員基準で安定しています。
ただし、
・突発対応が多い
・責任が重い
・書類量が多い
という意味で「楽な部署ではない」というのが正直なところです。
それでも営繕を経験してよかった理由
きつい面ばかりではありません。
✔ 建築知識が一気に伸びる
解体中の建物内部を見る機会があります。
構造や材料の理解が実務レベルで身につきます。
✔ CADスキルが上達する
設計図面の修正を行う機会もあり、実務的なCAD操作が身につきます。
✔ 市民対応が少ない
営繕は基本的に市民と直接やり取りしません。
電話対応が苦手な人には向いています。
営繕が向いている人・向いていない人
向いている人
・建築の実務力を伸ばしたい人
・現場を見るのが好きな人
・突発対応に柔軟に動ける人
向いていない人
・ルーティン業務を淡々とこなしたい人
・休日は完全オフにしたい人
まとめ:営繕はきつい?最終結論
実際に働いてみて、「営繕はきつい」と感じる場面は確かにあります。
特に繁忙期は残業も増え、突発対応も発生します。
しかし、ブラック部署というよりは
「責任と実務密度が高い部署」 という表現のほうが近いです。
建築スキルを伸ばしたい人にとっては、成長できる環境でもあります。
営繕が自分に合うかどうかは、「安定」よりも「実務経験」を重視するかで決まります。



